人の能力と時間をムダにしないWA(和)のプロジェクトマネジメント
~巨人の肩の上に立ち日本人の強みを取り戻そう~

富士通株式会社 シニアフェロー/日本TOC推進協議会 理事  宮田 一雄氏

資本集約型から価値集約型社会へのパラダイムシフトが起きている。
しかし日本の現実を見ると労働生産性は先進国最低、従業員エンゲージメント指数は世界13位と、誰もがわくわくしながら能力を発揮できる社会とは程遠い状況にある。
私の専門であるソフトウエア開発プロジェクトにおいてもデスマーチは無くならず人の能力と時間という最も貴重な資源をムダにしてしまっている。
プロジェクトは人が行うものなのにプロジェクトを管理すれば正しくマネジメントできるという思い込みがあるからだ。
人間性を尊重したプロジェクトマネジメントの方法論(CCPM)や仕事のフレームワーク(SCRUM)がゴールドラットやサザーランドにより考案されて世界で拡大している。
これらの巨人の考え方に基づき2025年の崖を乗り切った一万人月プロジェクトのマネジメント事例を紹介すると共に、日本のマネジャー達が自信をもち変革に挑戦する為の「WAのマネジメント」について考えてみたい。